眠レル蛙亭日記

2019.2.11 はてなダイアリーから移行しました。

心に残るプレゼント

筆箱


小学4年生の頃だと思います。
友達のお誕生日会に呼ばれました。


団地に住んでいた自分は、地元の人の家に遊ぶに行くのは初めて。
古風な家の作りや、押し寿司などのご馳走など、もの珍しく思ったことを覚えています。(お寿司に魚肉ソーセージがのっていたなあ)
そして、いよいよプレゼントの披露となりました。
持って行ったプレゼントは母が用意してくれたので、自分は中身を良く知りませんでした。


包装を開けると、それは筆箱でした。
当時最新式のマグネットで蓋が閉まるタイプのものです!
しかも少女っぽいイラスト付きで、通常のものより大ぶり。
中が3つくらいに仕切られ、それぞれにマグネット式の扉がついています。
当人は大喜び、一緒に招待された友達も、もちろん私も目を輝かせました。
なんて素敵な筆箱なのでしょうか!


翌日登校すると、友達はさっそく新しい筆箱を持ってきていました。
しかし、なぜか…
彼女はその筆箱を「家の人に買ってもらった」と、クラスの皆に自慢しているのです。
???


あれは、すごくガッカリしたなあ。
自分は、小学校に入学した時、祖父に贈られた筆箱をずっと使っていました。
ファスナー式で水森亜土のイラストつきの筆箱ですが、かなり痛んでいました。
正直あの筆箱は凄く羨ましかったです。
「○○さんにもらったんだよ」と言ってくれてたら、自分も誇らしかったのに、なんて。


今となっては、彼女は虚言癖のある子だからと理解できるのですが、あの時は釈然としない思いでいっぱいになりました。